山本たかしの政務調査ニュース

「中国リスク」と安全保障

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって4か月。わが国にもウクライナショックが来ています。急激な物価高騰、特にエネルギーや食料品の価格高騰は、企業経営のみならず家庭に大きな打撃を与えています。資源の乏しいわが国は、経済で成長を維持してきました。経済は、富を生みだし、雇用をつくり、暮らしを豊かにしてきたのです。

月になり、沖縄県石垣島北方の排他的経済水域(EEZ) 内で中国の海洋調査船「東方紅3」が海底の堆積物を試掘した疑いがあるというニュースを聞き驚きました。日本の周辺海域には希少金属(レアメタル)や次世代燃料として期待されるメタンハイドレートなどの天然資源の埋蔵の可能性を秘めています。中国は天然資源確保を目的とし、南シナ海に人口島をつくり、軍事拠点化しています。

また、尖閣諸島沿岸での中国海警船の航行の常態化は、わが国の領土領海を侵犯する暴挙であり、政府は厳重に抗議していますが、中国は意に介しません。中国の覇権行動に対し、5月に行われた日米首脳会談でバイデン大統領から「台湾がウクライナと同じ状況になったら台湾を守ることを約束する」との表明がありました。

これは、わが国に対して「自国防衛を前提に立った日米安全保障である」との米国からのメッセージなのです。

他人事のように、日本の国は誰かが守ってくれるという甘い考えは捨てるべきであり、日本を守る強く安定した政治体制が必要です。