山本たかしの政務調査ニュース

市政の重要課題を質問②

2020年10月1日 定例会・委員会 

9月8日の本会議2日目に、自由民主党横浜市会議員団・無所属の会を代表して林市長他に質問しました。
一般質問(令和2年9月8日))質問内容
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東京一極集中の是正につながる「新たな日常」の構築

 今年7月に政府に閣議決定された「新IT戦略」のなかで、行政や民間の業務オンライン化を強力に推進することが確認されました。そこで、横浜市におけるデジタルガバメントの実現に向けた行政手続きのオンライン化の状況について副市長に伺います。

→令和元年12月に、国から「デジタルガバメント実行計画」が提示され、地方公共団体が優先的にオンライン化を推進する手続きが示されました。この中で本市が該当する47手続きのうちオンライン化済は16手続です。国は年内に実行計画を見直す予定であり、その内容を踏まえ、オンライン化を推進していきます。

 国の骨太方針2020において、新たな経済社会の姿の基本的方向性として、「新たな日常」を通じ、「個人が輝き、だれもがどこでも豊かさを実感できること」など『質』の高い社会の実現を目指すことが求められており、そのためにはデジタル技術を活用した社会の構造変革、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する必要があります。DXはオンライン化やリモート化により、たとえば都心に出勤しなくても場所を選ばない働き方を選択することで郊外部や地方へ人の流れを誘導することができれば、東京一極集中に是正につながるのではないでしょうか。そこで、本市がDXに取り組むことは意義があると考えますが市長の見解を伺います。

→新型コロナウィルス感染症の影響により、時間や場所にとらわれない新しい働き方やライフスタイルの変化が生まれています。この動きに対応してデジタル技術による「新たな日常」の構築を後押しすることは、東京一極集中の流れを変えることにつながるため今後もしっかりと取り組んでいきます。

横浜イノベーションIR

 横浜市では人口減少社会の未来の都市戦略にイノベーションIR を位置づけ、誘致に取り組んでいますが、コロナ禍にあって、その事業可能性も不透明になっています。私は、経済、産業、技術、雇用、福祉、教育、文化に大きな効果をもたらすイノベーションIRへ強く期待するものの1人ですが、コロナ禍の現在、横浜イノベーションIRがもたらす事業効果を再確認する必要があると考えます。そこで、コロナ禍でIR を進める意義について市長の見解を伺います。

→現在は感染症対策の強化と経済再生の実現を両輪として全力で取り組んでいます。そしてコロナ収束後の長期的な横浜経済の飛躍のためには、観光MICE 事業の復活が不可欠です。IR はインバウンドにとどまらず、国内客の滞在型観光促進「にも寄与するものであり経済回復をけん引する起爆剤になると考えます。

 現在、横浜市においては、アルコール・薬物・ギャンブル等の総合的な依存症対策の取り組みを国、県と連携し、強力に進めようとしています。その1つであるギャンブル等依存症は、IR の実現如何にかかわらず取り組むべき社会課題でありコロナ禍でも着実にすすめる必要があると考えますが、見解を伺います。

→現在、関係者と支援の方向性を共有し、アルコール・薬物も含めた包括的な支援の提供を目指すため、横浜市依存症対策・地域支援計画の策定を始めています。引き続き、総合的な依存症対策を着実に推進してまいります。

 世界はコロナ・パンデミックの真っただ中にあり、IR 事業者も壊滅的ともいえる経済的損失を被りました。国においてもアフターコロナ社会のIRの基本方針が示されていません。本市が実施方針や募集要項を見送ったのは現実的であり理性的ともいえます。そこでコロナ禍では、IR 事業者や国の動向を見極めつつ、冷静に進めるべきと考えますが市長の見解を伺います。

→横浜IRへの意欲をお持ちの事業者もアフターコロナの事業のありかたを検討されているのではないかと思います。そのため、感染症の影響を含めて事業者の状況について実施方針の参考とするRFC の追加の対話等の実施を検討します。あわせて国と歩調をあわせながらIR の取り組みをすすめていきます。

横浜観光MICE 戦略

 コロナ禍にあって、先行きが見通せない状況でありますが観光MICE を都市の成長戦略と位置付けるならば長期的な戦略を策定し、公民一体となって取り組むべきと考えます。そのような中、本年、観光MICE 戦略策定に向けた調査に着手したと伺っていますが、観光MICE 戦略を策定する意義について市長に伺います。

→ IR 誘致や国際園芸博覧会の開催など、横浜の将来における大きな変化を見据え、さまざまなステークホルダーと課題とビジョンを共有し一体となって取り組むことが重要です。横浜の成長エンジンである観光MICEをオール横浜で推進し、横浜の持続的な発展や国際競争力向上につなげていきます。

 MICE の会議やレセプションを歴史的建造物や文化施設等で開催することで地域特性を演出するユニークベニューに整理や横浜が国内各都市と広域に連携し送客できるような機能について分析することも考えられます。加えて、観光MICEを推進する体制、すなわちDMO 組織のありかたについても検討すべきと考えますが、戦略策定に向けた調査の内容について副市長に伺います。

→10年後の横浜のあるべき姿を想定し、本市の強み弱みを分析したうえで観光資源の磨き上げや効果的なプロモーション、MICE 誘致強化策などを調査していきます。また、観光MICE 振興に求められる推進体制の在り方、さらには他の自治体との広域連携についても調査をすすめていきます。

持続可能な水道事業運営

 コロナ禍における使用水量は家事用ではテレワークやスティホームなどの生活様式の変化による前年度比で増加しているものの、業務用では大きく減少し、その結果料金収入が減収しているようですが、現時点での水道料金収入の状況や今年度の見通しについて水道局長に伺います。

→4月から8月までの検針による使用水量を用途別でみると、家事用は前年度比6.9%増、業務用は18.9%減となっており、料金収入は約6億8千万円の減収となっています。今年度の見通しでは夏場のプール使用を中止した影響で、さらに3億円程度減収が増加する見通しです。

 現行の料金制度は、企業等の多量使用者への依存が大きくなっていることから、多量使用者の使用量が減少し続けることから事業運営が厳しくなっていると思われます。こうした現行の料金制度の課題への対応が必要と考えますが水道局長の見解を伺います。

→現行一律790円の基本料金から口径別の基本料金としていくことや使用料金の応じて支払っていただく従量料金について逓増度を緩和させていくことが必要です。

 今後、人口減少局面に転じ、水の需要がさらに減少することが見込まれており、また水道施設も老朽化し、本格的な更新時期を迎えます。大地震に備え、耐震化もすすめなければなりません。近代水道の発祥として創設されて以来、まもなく133年となる横浜水道を将来世代に引き継いでいく決意を市長に伺います。

→安全で良質な水をお使いいただくために、施設の更新・耐震化を着実にすすめ、将来の市民の皆様に横浜水道をしっかりと引き継いでいきたいと考えます。