山本たかしの政務調査ニュース

道徳教育推進条例制定をめざします

2017年10月1日 子育て・教育 

青少年の健全育成には「道徳」が必須であり、学校・家庭・地域が一体となった「道徳教育」が重要です。平成30年度の小学校の道徳教科化に向け、学校、地域、家庭が一体となった道徳教育を推進する条例制定をめざします。

「道徳教育」が日本を救う!

現代社会の課題
近年の核家族化に伴い、親から子へ伝えてきた倫理や道徳の教えが形骸化し、また地域においても子どもを見守る意識が薄れています。子どもたちも、自己責任が伴う自由や平等意識が欠如するとともに、自己肯定感や社会参加への意欲を低下させています。

道徳の意義 ⇒

「人としてより善く生きる」ことを根本で支え、国家や社会の安定的な発展の基盤となります。

学校の役割 ⇒

地域における道徳教育の拠点として、地域や家庭との共通理解を深めるとともに、道徳教育の振興に努めます。

家庭の役割 ⇒

生活のために必要な習慣を身に付けさせ、自立心を育て、心身の調和のとれた発達を図ります。

地域の役割 ⇒

市民や事業主は自らの行動を律し、子どもの模範となるよう努めます。

◆道徳の教科化の動向

国においては、平成18年の教育基本法および学校教育法の改正をうけ、「道徳教育は道徳の時価を要(かなめ)として、学校教育活動全体を通じて行うもの」と明記されました。平成29年3月に改訂された学習指導要領(平成32年度から全面実施)では、道徳教育の充実が示されました。平成30年から小学校で、平成31年から中学校で、「道徳の教科化」が実施されますが、横浜市では、1年前倒しで今年度から道徳教育を行うこととしています。

学校現場の課題

  • 歴史的経緯に影響されいまだに道徳教育を忌避しがちな風潮にあります。道徳教育イコール戦前の軍国主義を想起することは、ある意味、偏見です。
  • 道徳教育がめざす理念を教育関係者が共有していません。
  • 教員の指導力不足が否めません。

道徳教育がめざすもの

  1. 道徳を通じて、自らの価値観を形成し、人生を充実させるとともに、さまざまな課題に向き合い、自らが考え、他と協働しながらより善い解決策を生み出す人格を形成します。
  2. 道徳を通じて、社会性や規範意識を身に付け、善悪を見極めるとともに、思いやりや弱者へのいたわる「豊かな心」を育みます。

官と民が共存し、保育ニーズに応える公立保育所の民間移管事業

72億円のコスト縮減効果を生み出す

横浜市は、民間保育所のもつ柔軟性や効率性を活かし、多様な保育ニーズに応えるため、平成16年度から公立の保育所を民間(社会福祉法人)へ移管する事業をすすめてきています。既に44園が民間保育所へ移管されました。

直近3か年(27年度~29年度)移管6園に対する評価 246世帯

  • 満足度:86.2%
  • 移管のすすめかた(※数字は「ちょうどよい」割合)
    • 移管先公表から移管までの期間(2年6カ月):72.7%
    • 引継ぎの期間(1年間):71.3%
    • 共同保育の期間(3か月):52.4%

今後、移管が予定されている市立保育所

  • 26園(うち磯子は2園)
    • 平成31年度 杉田保育園
    • 平成32年度~34年度 滝頭保育園

移管によるコスト(主に、職員人件費)縮減効果

  • 平成16年度~29年度  ▲72億3400万円

民間移管した効果

  • 開所時間の延長、主食提供、土曜給食提供 ⇒ 44園で実施
  • 一時保育 ⇒ 39園で実施
    ※ その他、お泊り保育、バス遠足、クッキング等、民間ならではの行事が好評です。
  • 老朽改築等施設改修 ⇒ 20園(増築2園、改築18園)390人の定員増(0~2歳児 345人)
    ※民間移管により国費補助がうけることができました。
  • 中規模修繕事業の実施(上限500万円の2/3,市の補助):41件
    (トイレ改修、空調改修、給排水設備改修 等

区の保育所のネットワーク事務局園(公立保育園)

  • 54園(磯子区は、東滝頭、洋光台第二の2園)
    区内の保育所の情報の共有化や現場課題の解決に向けた指導助成

ネットワーク事務局園として期待!

横浜市においては多様な保育ニーズの高まりのなか、保育の質および量の確保に取り組んでおり、その一環としての「公立保育所の民間移管事業」は、民間の効率性を重視した「官から民へ」の有効な施策として評価します。公立保育所を評価する団体からは、民間移管には問題があるとして、『民間移管事業の一時停止を求める』請願がだされましたが、民間移管への保護者の評価は高く、移行することによる行政コストが確実に縮減していることから、一時停止は不採択としました。ノウハウやスキルをもつ公立保育所54園においては、ネットワーク事務局園として、今後、区内の保育所のネットワーク化や課題解決のステーションとして役割を担っていただくことを期待します。

「公教育」を担う私立学校に通う超高齢社会の、安心のくらしを支える、横浜市内在住の若者への支援

72億円のコスト縮減効果を生み出す

横浜市内の子どもたちの約3割が、横浜市内あるいは市外の私立学校に通学しています。平成28年5月1日の集計では、横浜市内の私立学校40校に48197人が通学しており、市内の公立中学校の2割、高等学校の生徒数に対して3割に相当します。公立学校同様に、教育環境改善に要望をいただきました。

※ 公教育とは、国や地方公共団体、学校法人により設置、運営される学校で行われる、公的な制度に則った教育のことをいう。公立学校で行われる教育を指す言葉でない。

横浜市内の私立学校の生徒数

  • 中学校(31校、生徒数13740人)
  • 高等学校(36校、生徒数32517人)
  • 中等教育学校(2校、生徒数1281人)
  • 通信制高等学校(2校、生徒数659人)

◆耐震化のための補助金の増額要望

防災時の地域避難所に指定されているか?

  • 指定されている  9校(22.5%)
  • 指定されていない 23校(57.5%)
  • その他  8校(20.0%)

◆ICT導入のための補助金要望

教科指導のICT(PC,電子黒板)等の活用

  • よく活用している  8校(20.0%)
  • どちらかというと活用している 15校(37.5%)
  • どちらかというと活用していない 12校(30.0%)
  • ほとんど活用していない  4校(10.0%)

◆ICTの活用についての課題

  •  機器購入等の費用 33校(82.5%)
  • 教師のICT活用の指導力 27校(67.5%)
  • 教師のICT活用の研修の充実 25校(62.5%)
  • 指導教材(ソフト)の充実 21校(52.5%)
  • 校内ネットLANの整備 18校(45.0%)

◆国際理解教育への補助金要望

JETプログラムから民間委託への英語指導助手(AET)の採用方法の変更により、平成18年度から事業が打ち切られています。

グローバル化に向けた英語教育学習環境の整備

  • ネイティブ教員の配置 40校(100%)
  • 海外研修・ホームステイの実施 34校(85.0%)
  • 外部検定試験(英検、TOFEL等)の活用 32校(80.0%)
  • 国の標準時間数以上の英語の授業 29校(72.5%)

生徒の海外研修(旅行)の実施

  • 生徒全員に実施している 4校(10.0%)
  • 希望者に実施している 22校(55.0%)
  • 生徒全員と希望者の両方を実施している 11校(27.5%)
  • 実施していない 3校(7.5%)

ネットワーク事務局園として期待!

  1. 横浜市の防災拠点は基本的には地域にある公立の小学校・中学校ですが、私立学校においても地域の要請があれば避難所として受ける用意があります。たとえば、女性避難所などの特別避難所は、東日本大震災、熊本地震などでも課題として挙げられています。早急な検討が必要です。
  2. ICT活用調査では、40%の学校があまり活用されていないことがわかりました。機器導入予算がネックのようです。また、タブレット端末を生徒全員に使用させている学校が4校ありました。今後はタブレット端末を活用したアクティブラーニングが効果的であり、ICT定着の有効なツールと思います。
  3. 国際教育において、最も外部検定試験(英検、TOFEL等)の活用です。横浜市内の公立中学校に通う生徒に限らず、横浜市内在住の中学生を対象に外部検定試験の受験料を助成する制度創設が必要です。

超高齢社会の、安心のくらしを支える、自助・共助のネットワークを考える!!

 横浜市では、2025年には団塊の世代が75歳以上となり、65歳以上の高齢者が97万人に達すると予測されます。そして75歳以上の後期高齢者は2012年に比べ1.6倍に増加し、介護保険要介護認定者数は1.7倍、認知症高齢者は1.8倍と支援を要する高齢者は急増します。加えて、高齢者の単身世帯や夫婦のみの世帯が増加するなど、地域のなかで『孤立化』が深刻な社会問題となることが懸念されます。元気なうちに、地域のなかでの居場所を確保することが必要です。

磯子区のなかで高齢化が一段と進む洋光台地区、この街で、お年寄りから子どもまでが楽しく集うコミュニティ、「リネット結、ゆいカフェ」、お年寄りが安心して注文でき、お茶のみに立ち寄る電気屋さん「洋光台電化センター」、そしてお年寄りが楽しく1日を過ごすことのできる「小規模多機能ホーム、喜楽里(きらり)」があります。それぞれ、洋光台を元気にするまちの担い手です。

  • リネット結
    〒235‐0045
    横浜市磯子区洋光台3-1-6洋光台商事ビル1F
    Tel:045-353-9865
  • 喜楽里(きらり)
    小規模多機能ホーム
    〒235‐0045
    横浜市磯子区洋光台6-1-45
    Tel:045-520-6333

磯子の各地区には、こうした元気な活動がたくさんあります。いそご元気力! 元気でお過ごしください。