山本たかしの政務調査ニュース

磯子のまちで、元気に生きる!

2018年8月1日 政務ニュースいそご版 

6月6日~6月14日、横浜市内の医療福祉分野で活躍されている企業や団体の皆様から、横浜市に対する提言をいただきました。市民の安全安心をテーマに継続かつ中期的な視点に立って、健康・医療福祉政策をまとめ取り組みます。

横浜市介護老人保健施設経営者会

  • 横浜市の特別養護老人ホーム待機者8638人
  • うち在宅での待機者は3306人
  • 2025年には、「1万人の介護職員不足」
  • 老人保健施設の空床は、800床と推定

提 言 :

老人保健施設の空床の有効活用

  • 介護職員確保のために、紹介会社や派遣会社への多額の紹介経費が発生 ⇒福祉施設経営を圧迫
  • 介護職員養成学校では、「定員割れ」が発生

提 言 :

介護人材確保のために必要な国の補助金提 言 :資格取得期間中の生活保障

神奈川県行政書士会

提 言 :

成年後見人サポートに行政書士活用

  • NPO 法人神奈川成年後見サポートセンターに会員500名を登録、受任中の案件も1700件超。

横浜市精神障害者家族連合会

提 言 :

24時間365日支援付グループホーム整備提 言 :危機にある精神障害者への訪問介入と緊急短期入所受入施設整備提 言 :その他

  • 2級精神障害者への医療費助成(1割or2割負担)
  • 身体合併症精神障害者の受入病院増
  • 各区の福祉保健センターのMSW(医療ソーシャルワーカー)増員
  • 生活支援センターの訪問支援強化のための人員配置増
  • 宿泊型生活訓練施設の増設(横浜南部エリアへの新設)
  • 地域活動ホームのショートステイ事業

横浜市薬剤師会

提 言 :

「薬事・保健・医療連携センター」整備支援

  1. 機能基幹薬局
    医薬品の災害備蓄、OTC(一般医薬品)相談窓口、無菌調剤室、オーファン薬(希少疾病用医薬品)や高価薬の備蓄
  2. 高齢者の居宅支援
  3. 薬剤師、薬学生の教育機能
  4. 子育て支援機能 等

提 言 :

かかりつけ薬剤師・薬局」の普及

  • 「患者のための薬局ビジョン」では、平成37年度までにすべての薬局が「かかりつけ薬局・薬剤師」として機能することを目標

横浜市歯科医師会

提 言 :

横浜市口腔保健条例の制定

  • 2011年「歯科口腔保健の推進に関する法律(歯科口腔保健法)」が制定(生涯にわたる口腔保健の維持向上のための国や地方公共団体の責務及び基本的な施策)
  • 全国の都道府県の91.5%が条例化(平成23年「神奈川県歯及び口腔の健康づくり推進条例」)
  • 政令指定都市では、平成25年名古屋市、さいたま市が制定。

提 言 :

「口腔の健康格差」「歯周疾患」「妊産婦」喫煙」の条例明記

  • 中学、高校生から成人期にかけ、「う蝕罹患率」は上昇⇒歯科口腔保健に対するリテラシーの低下が原因
    ※う蝕:口腔内の細菌が糖質から作った酸によって歯質が脱灰されて起こる歯の実質欠損。歯周病と並び歯科の二大疾患。
  • 学童期・青年期に、かかりつけ歯科医の受診減少が顕著《小4(80%)中学(50%)高校(30%)》
  • 歯周病菌の糖尿病、心筋梗塞、脳卒中、早産、肺炎への悪影響大。
  • 1年以内に歯周病治療は17.3%にとどまる。

提 言 :

医療費適正化の観点からの歯周病対策

  • 「健康横浜21」、「よこはま保健医療プラン2018」および「横浜市食育推進計画」にも、歯科口腔保健医療の役割を明記。

提 言 :

「口腔保健支援センター」の整備提 言 :高次障害者歯科医療施設の拡充

  • 誤嚥性肺炎で入院している70歳以上の高齢者は全国毎日約2万人。年間の医療費は4450億円。
  • 横浜市の誤嚥性肺炎の年間医療費は約130億円。口腔ケアにより約52億円の医療費が削減できる計算。
  • 摂食嚥下障害への対応についての課題(※摂食嚥下障害:飲食物を食べることを認識し、飲み込むまでに起こる障害)
    ①摂食嚥下機能評価が困難
    ②医師の指示を得にくい
    ③言語聴覚士がいない
    ④歯科医師が摂食嚥下機能評価に加わっていない。
  • 横浜市における摂食嚥下障害の相談窓口は2ヶ所しかない
  • 障害者歯科センターは1か所のみ(名古屋市は4か所)

提 言 :

発達期から老年期までの接触嚥下問題に対応可能な障害者医療施設の整備提 言 :18区への市職員歯科衛生士の配置

横浜市病院協会

提 言 :

地域医療構想と地域包括ケアシステム

  • 横浜市の病床数は22000床。しかし10%が空き床。医療人材不足が原因必要とする病床数は645床。
  • 認知症対応力強化研修を実施(200人)

横浜市医師会

提 言 :

在宅医療連携拠点予算の安定確保

提 言 :

小児在宅医療推進コーディネーターの養成

  1. 重症心身障害児(1200人) 全国で40000人
  2. 医療的ケア児 (1200人) 全国で20000人

障害福祉制度、障害児医療の現状

障害者総合支援法
知的障害者、精神障害者が主な対象

児童福祉法
障害の重い児、医療的ケア児は十分配慮されてない。

障害児医療
小児在宅医療は普及せず生活支援は手付かずの状態

【コーディネーターの必要性】

  1. 医療的要件の強い重症心身障害児や医療的ケア児は、福祉職である相談支援員では医療的知見が弱いため、コーディネートできない。
  2. 医療職によるコーディネーターが必須(在宅を知る訪問看護師が最適)

提 言 :

重症心身障害児、医療的ケア児とその家族を支援する「横浜市多機能型拠点」整備

  • 横浜市北東部(鶴見、港北)、中央部(神奈川、西、中、保土ヶ谷)、南東部(南、磯子、金沢)の3拠点の整備と神奈川県 医療介護総合確保基金の活用

提 言 :

全国がん登録データ活用システム導入(神奈川県立がんセンターと横浜市医師会との情報システム構築)提 言 :子宮頸がん検診における「液状検体法」の導入提 言 :整形外科校医の制度化提 言 :受動喫煙防止に向けた環境整備