山本たかしの政務調査ニュース

あなたの街に『管理不全の空家』はありませんか?

2021年3月10日 政務ニュースいそご版 

横浜市『空家』管理条例の制定

横浜市会では、2月19日の市会第1回定例会本会議において、『横浜市空家等に係る適切な管理、措置等に関する条例』制定が満場一致で可決されました。(施行日は令和3年8月1日)
目 的
「空家化の予防」、「空家の流通・活用促進」、「管理不全な空家の防止・解消」、「空家の跡地活用」を柱に総合的な空家対策を推進するものです。
地域の苦情・不安
適切に管理されていない空家は、建物の老朽化をはじめ、樹木繁茂や衛生害虫、火災、防犯、ごみなどの課題により周辺住民の方々に生活環境に悪影響を及ぼしてきました。

≪ 条例のポイント ≫

  1. 空家所有者:適切な管理の義務化を明文化(ただし、罰則規定はない)
  2. 空家の敷地の所有者:空家所有者に対する適切管理指導の努力規定
  3. 横浜市:空家所有者の適切管理を促進する措置の義務化の明文化
  4. 危険の周知:特定空家に起因する危険を周知するための標識の設置(横浜市)
  5. 応急危険回避措置:危険を避けるための強制代執行(経費は所有者へ請求)

「特定空家」の認定を!

空家の流通・活用促進や管理不全の空家の防止・解消が困難である最 大要因は、「所有者が特定できないこと」です。所有者が特定できれば、市から改善勧告も可能ですが、所有者が高齢者施設に入所され所在不明だったり、亡くなられて相続者が不明なケースなどは、改善勧告ができず、空家が放置されるケースがあります。本条例を有効に適用するためには、建物の老朽化・樹木繁茂など周辺の生活環境を侵害する恐れのある空家を、「特定空家」に認定することが重要と考えます。