山本たかしの政務調査ニュース

本牧・根岸に新交通を!

2020年12月1日 政務ニュースいそご版 

=今後の署名活動にご協力ください。=

米軍根岸住宅地区の返還を目前に控え、街区開発が停滞していた根岸駅周辺地域が、新たな土地利用転換(横浜市大医学部・附属2病院再整備構想)を好機ととらえ、主要な生活拠点を結ぶ横浜市の鉄道ネットワーク、『横浜環状鉄道』の延伸を要望します。

横浜環状鉄道は、日吉~鶴見、中山~二俣川~東戸塚~上大岡~根岸~元町・中華街を結ぶ鉄道路線で、国の交通政策審議会の答申路線です。(地図参照)

横浜環状鉄道が全線開業したあかつきには、新設区間の需要規模は42~55千人/日となり、現在の相鉄いずみ野線と同規模と試算されています。しかし、建設コスト(概ね6600~7700億円)が事業化の大きなネックであり、事業採算性を確保することが事業化の前提条件となります。

鉄道(地下鉄)の建設コスト高のデメリットを補う、効果的な事業手法として「新交通システム」を提案します。
新交通システムの事業例として、新杉田駅から金沢八景駅までを結ぶ「横浜シーサイドライン」があります。また、上瀬谷通信施設跡地で2027年に開催される国際園芸博覧会(花博)の輸送手段としても「新交通」が活用される予定です。

「新交通システム」は、鉄道(地下鉄)と比較し、事業(建設)コストを大幅に抑えることができるのが最大のメリットです。新交通システムの根拠法である「軌道法」では、インフラ部分の橋脚などは「道路」とみなされ、建設費負担が国道であれば国が、県道であれば県が負担することとなり、インフラにかかる事業者負担が大幅に軽減されることになります。

また、鉄道(地下鉄)であれば、加速・減速に長い距離が必要となることから、駅間距離が3km程度必要となりますが、新交通システムでは、バスのようにタイヤ式輸送車両のため、加速・減速が容易であり、駅間距離も概ね300m~500mごとに駅をつくることができ、高齢者にとって駅までの利用が大変便利です。

昭和22年に接収された中区、南区、磯子区にまたがる約43haの米軍施設であった根岸住宅地区が、平成16年の返還方針の日米合意を経て、平成30年11月の「早期返還引き渡しに向け、原状回復作業を速やかに実施するため共同使用について日米間で協議を開始する」という日米合意により、返還が現実的になってきています。これから新交通である横浜シーサイドライン延伸(新杉田⇒磯子⇒根岸⇒新本牧⇒小港町⇒元町・中華街)を求め、今後、署名活動を展開してまいります。ご理解とご協力をお願いします。

横浜環状鉄道

 鉄道網は概ね横浜駅を中心とした放射状に整備されています。横浜駅から伸びる放射状の各鉄道路線上 の拠点駅を結ぶ鉄道は十分とは言えない状況です。それぞれの拠点間を鉄道で移動する場合は、多くの場合横浜駅を経由することになり、いずれも30分程度を要しており、乗り継ぎを要するなど利便性が高いとは言えない状況です。

 そのため鉄道のネットワーク機能を確保する必要がありますが、整備には、多額の費用を要するため「長期的に取り組む路線」と位置づけられています。 しかし、これまで、元町・中華街駅、根岸駅と沿線の団地や住宅地等を結ぶバス運行も、バス事業の採算性悪化に伴い減便が顕著で市民の足が守れなくなってきています。( 平成26年の横浜市の鉄道を軸とした交通体系から)