山本たかしの政務調査ニュース

横浜市の文化観光行政

(9月29日、決算委員会審査)

三渓園完成100周年に思う

 重要文化財が保存されている本牧の三渓園は、横浜に残された「和」の観光資源です。先日、修理が完了した臨春閣は、『東の桂離宮』と称される建物で山を借景に、池に面して並んだ美しい佇まいは、国内外の観光客を魅了しています。

 横浜市の中期計画(2022~2025)では、令和7年度の観光消費額を4,026億円と、コロナ前のピークを264億円上回る目標となっています。文化観光局では、三渓園の建物内での食事や宿泊ができるように、現在、国へ働きかけています。今後は、多くの観光客や市民の方々が、三渓園でさらに楽しめるよう、工夫することで魅力向上を図っていきます。

横浜芸術アクション事業

 ―Dance Dance Dance@YOKOHAMA2021―
 4回目を数えた「DDD 横浜」事業について審査しました。第1回(2012年)から連続して、「DDD 横浜」のメインプログラムであ
る東京バレエ団による『横浜ベイサイドバレエ』は、真夏の夜空、吹き抜ける海風、波に揺らめく港夜景といった、横浜ならではの風景を背にした特設野外ステージで圧巻のパフォーマンスを披露されました。
  横浜芸術アクション事業は、都市ブランディングの象徴であり、文化芸術都市横浜を発信してきました。これからも「選ばれる都市」として、文化芸術の火を絶やさないようしたいと思います。

伝統・文化は、都市の「心」のビタミン

 今年7月に横浜市内(港南区)在住の能楽師、大坪喜美雄氏が人間国宝に認定されました。人間国宝は、全国で112名、横浜市内では、大坪氏1人のみです。京都市や金沢市のような古都は、歴史が培った伝統工芸が多々あり、外国の方々からも、その都市がもつ歴史と文化への憧れで訪れる観光客が増えています。横浜が、古い伝統文化を新しい文化に変容させるダイナミズムのある街と評価されるよう、伝統・文化を継承するアーチスト、クリエイターの育成に取り組むよう要望しました。

日中韓都市間文化交流

 東アジアにある日本・中国・韓国が、毎年文化芸術イベントを集中的に実施する都市を選ぶ事業で、2014年に、横浜市は初代開催都市として選定されました。中国は泉州市、韓国は、光州広域市。3都市間で毎年、市民交流をすすめており、コロナ禍の2021年は、日中韓の青少年のブレイクダンサーがオンライン交流や、日中韓文化都市声楽オーデションが行われました。