平成27年 第3回 横浜市会定例会横浜市会定例会報告

人口減少期の横浜の創生成長戦略について

横浜市会定例会一般質問|政務調査ニュース

9月8日からはじまった第3回市会定例会は、平成26年度一般会計決算を審議する決算議会です。決算議案は関係する常任委員会に付託されますが、それに先立ち9月11日、各会派代表による一般質問が行われ、私は自由民主党横浜市会議員団を代表し、市政全般にわたり、林文子横浜市長へ質問を行いました。

第3回 横浜市会定例会一般質問|山本たかし[ 一般質問 山本たかし動画 ] 平成27年第3回定例会9月11日 一般質問 山本たかし議員
自由民主党 磯子区

市長への質問と回答をまとめましたのでご一読ください。

  • 地方創生
    • 横浜においては2019年から人口減少に転ずると予想され、人口減少は、市内GDP減少による市税収入の減、地域活力の低下、都市インフラのストックマネジメントにも影響する。横浜の人口減少社会における地方創生成長戦略が重要と認識するが、地方創生の推進についての考え方について伺う。
    • 人口減少や急速な高齢化、東京へに一極集中など、横浜をとりまく状況は厳しいものがあり、こうした直面する課題を克服し、将来を見据えた都市づくりをすすめていくためには必要な投資をしっかりと行っていく必要がある。
    • 地域の魅力や特性に応じたまちづくりのためにも「都市内分権」の推進が不可欠であり、その担い手としての区役所機能の強化が重要であり、市民力、地域力を引き出すためにも都市内分権の推進を要望する。
  • 商店街振興
    • 115億円にのぼる「よこはまプレミアム商品券」は、消費喚起型事業として一過性に終わらせないようにする必要があり、今回のプレミアム商品券の実施を踏まえ、今後の商店街振興をどのように行おうとしているのか。
    • 実施したことにより、参加店舗の商店会加盟も促進された。この事業を足掛かりに商店街自身の魅力が高まるよう支援するとともに、大型店との連携を促進するなど、活気あるまちづくりをすすめていく。
    • 商店街の賑わいをつくるためには、そこに人が流れるまちづくりが必要であり、商店街を核に地域開発をすすめるための規制緩和や税制の積極活用などのインセンティブ策を検討するよう要望する。
  • 地域包括ケアシステム
    • 地域包括ケアシステムにおける在宅医療連携拠点の役割と整備状況についてどうなっているのか。
    • 在宅医療連携拠点は、地域の介護専門職から医療に関する幅広い相談に対応する一方で、訪問診療を行う医師の確保や医療、介護を含む多くの職種の連携を促進する役割を担う。整備状況は、現在13区開設 しており、今年度中に17区まで開設する予定である。
    • 地域包括ケアシステムを構築する柱の1つが日常生活支援サービスの充実強化に向け、地域の実情に応じ て制度設計をしたうえで介護予防サービスの一部を市町村が実施する「介護予防・日常生活支援総合事業」だが、平成28年1月から総合事業に移行し平成29年度からボランティア等によるサービス提供を含めて本格実施する「介護予防・日常生活支援総合事業」を横浜市はどのような考え方ですすめていくのか。
    • 総合事業は、多様なサービスの充実により地域の支え合いの体制づくりをすすめ、要支援者などへ効果的かつ効率的な支援を可能にする。この趣旨を踏まえ、高齢者が要介護になることをできるだけ予防し、住み慣れた地域で活き活きと暮らすことができるよう、ボランティアを含めた多様で柔軟な生活支援のある地域づくりに取り組んでいく。
    • 地域では介護人材不足がいわれており、アクティブシニアが介護の担い手として活躍していただくために、地域ケアプラザや区社協にボランティアセンター機能を強化することを要望する。
  • 子ども子育て支援制度
    • 今年4月1日現在、全国には認定こども園は2836園あるが、横浜市では18園となっている。認定こども園の推進についての基本的な考え方について伺う。
    • 認定こども園は、保育・教育を一体的に受けられることに加え保護者の就労状況が変わっても受入枠に空きがあれば、継続利用が可能であり、子どもの育ちの連続性を確保できる。また、今後の保育・教育ニーズの変化にも定員構成等により柔軟に対応できるとともに、地域の在宅子ども家庭を支援する役割を担っている。横浜市の長期的、安定的な子ども子育て支援施策として、今後も推進していく。
    • 待機児童の多い低年齢の受入先の確保に対応するため、0歳児から2歳児を対象とした「地域型保育事業」が創設され、横浜市では比較的少人数(19人以下)を対象とした小規模保育事業に取り組んでいるが、小規模保育事業整備にどのように取り組んでいくのか。
    • この事業は、認可保育所と比べて規模が小さく、駅前のテナントやマンションを利用して短期間で整備が図れることから、地域の細かな保育ニーズに柔軟に対応できる。保育ニーズの高い地域や急激に増加する地域等を重点にきめ細かく対応していく。
    • 保育士確保に向け、横浜市が国へ提案し「待機児童解消加速化プラン」に盛り込んだ保育士宿舎借上げ支援事業の効果と今後の事業継続についてどう考えているのか。保育士宿舎借上げ支援事業の効果と今後の事業継続の考え方について
    • この事業を通じて、県外からの就職や離職防止に効果があり。今後も国の補助金を確保していくよう国へ要望していく。
    • 近年、首都圏での保育士不足は深刻であり、保育士確保のために人材派遣会社や紹介会社に依頼し、高額な紹介料や手数料を払っているというケースがある。多額なコストは保育士の正規雇用や経営の安定化に大きな障害となっているが、こうした現状に対する認識と今後の取組方針について伺う。
    • 運営事業者が保育士確保に苦労されている点、強い危機感をもつ。今年度、国家戦略特区により、新たに県が実施する「地域限定保育士試験」の合格者が速やかに就職につながるよう、県と連携して取り組んでいく。
  • 放課後児童育成事業
    • 放課後児童クラブの分割・移転先の確保についてどのように支援していくのか。
    • 全市域を対象に不動産関係団体に物件情報の提供をお願いしてきたが、今年度から区役所に担当係長と 職員を配し、きめ細かな対応を行っていく。
    • 放課後キッズクラブは平成27年4月で110校、平成31年度までに231校の小学校を転換していく計画だ が、地域ニーズや学校の施設状況などを踏まえ、どのように放課後キッズクラブの転換校を決めているのか。
    • 各小学校の児童数や余裕教室の発生状況、近隣の放課後児童クラブの状況を踏まえ決定していく。
    • 放課後キッズクラブへ「学習」につながるような取組をもっと取り入れるべきと考えるが市長の見解を伺う。
    • 地域ボランティアによる「読み聞かせ」や「体操教室」など、学習活動を含めた多彩なプログラムの提供 に取り組んでいる。
  • 他市町村との連携による若者自立支援
    • 日本の15歳から39歳までの若者のひきこもりは約70万人、若者無業者は、 76万人いるといわれている。一定期間、若者が農業や自然体験を通じて回復を支援するプログラムは民間ベースであるが、横浜市が他の市町村と連携して、ジョブキャンプの仕組みづくりをつくるべきと考えるがいかがか。
    • ひきこもり状態にある若者が、農業や自然体験を通じて、自信を回復し、人とのつながりをつくることは大変有意義だ。横浜市が支援している石巻市でのジョブキャンプは現地の受入体制や若者に専門的かつ継続的な支援を行うための人材の確保が必要であり、仕組みについてはこうした課題の整理や検証を踏まえ検討していく。
    • 地方から都市部への人口流出、特に若者世代の流出は地方都市の存続さえ危ぶまれる課題であり、横浜だけの利益にとらわれず、地方都市創生に向け、横浜が貢献できるよう要望する。
  • 総合教育会議と教育大綱
    • 市長が総合教育会議を開催し、「横浜市教育大綱」を策定したが、この教育大綱に反映させた市長の思いはどうか。
    • 開港の地「横浜」で育つ子どもとして、夢や希望をもち、文化や芸術、スポーツなど本物に触れる豊かな体験を通して感性を磨き、一人ひとりが個性を大切にして成長してほしいと願っている。
  • 道徳教育
    • 道徳の時間」の授業力向上に向け、各区の小・中学校それぞれ1校、計36校を「道徳授業力向上推進校」に指定しているが、その取組の成果を伺う。
    • 推進校では、学級での係活動など日常の身近な場面を題材にして協力や思いやりなど道徳的な価値について、児童生徒自らが問題として捉え、考え、話し合う授業を実施し、全学年、全クラスの授業を他の学校の教員に公開している。
  • 県費負担教職員の市費移管
    • 平成29年4月を目途に、「教職員の給与の負担」「教職員定数の決定」「学級編成基準の決定」などの事務・ 権限が神奈川県から移譲されるが、進捗状況について伺う。
    • 人事給与制度が神奈川県と異なるため神奈川県と調整をすすめ移管後の制度を構築していきます。また教職員給与支給を確実に行うために「人事給与・庶務事務システム」については品質確保を図るため、技術面と価格面を総合的に評価し、最も評価の高い業者を設計開発業者として決定しました。
    • 移管される権限を最大限に活かすことで、横浜の子どもたちの学びの場を、より一層充実していく必要があると考え、市費移管のメリットを最大限に活かす取組について教育長に伺う。
    • 児童、生徒の状況や学校規模などを反映した教職員の配置、教職員のモチベーションを高めるための評価制度の運用、小中学校、特別支援学校と高校間の人事異動の活性化など、移管される権限を最大限に活用したいと考える。特に教職員の配置は、予算の確保が必要となるが、法律に定められた教職員定数を踏まえつつ、学校、地域の実情に応じた配置を実現するとともに、学校現場の状況改善に取り組みます。
  • 公共施設のマネジメント
    • 将来の人口減少により、公共サービスを支える1人当たりのコストも上昇し、そのことを念頭に公共施設のマネジメントをすすめなければならない。今後の公共施設のマネジメントについての基本的考え方を伺いたい。
    • 市民ニーズを尊重し、必要なサービスや機能を提供しながら、機能の集約化や複合化など、施設再編をしていく必要がある。その推進にあたっては、市内企業との公民連携をはじめ、従来の発想にとらわれない取組によって効果的効率的に施設の維持管理をすすめていく。
  • 公共工事の平準化
    • 建設工事の担い手不足が深刻化しているが、その原因の1つに、年間の工事量の格差が顕在化している。そのことで、年間収入が他産業に比べ低いことから建設技術者の確保が困難となっている。そこで、年間における公共工事量の格差についてどう認識しているのか。
    • 早期発注に努めているが、年度はじめが少なく、年度後半に集中する傾向があり、特に市内中小企業において、その傾向が顕著である。この状況は建設事業者の経営や働く方の収入に大きな影響を及ぼしており、改善する必要があると強く認識する。
    • 本年4月から「発注関係事務の運用に関する指針」で、担い手の育成、確保のための取組として「発注施工時期等の平準化に努める」となっているが、どう取り組んでいくのか。
    • 年度後半に集中する工事をできるだけ分散させるよう、設計や積算業務 のスケジュールを工夫して、発注時期の調整や年度跨ぎ工事設定など、 平準化に向け取り組んでいく。
  • 崖地の防災対策の推進
    • 崖崩れによる災害の恐れがある斜面地において、宅地造成をする際に許可が必要となる「宅地造成工事規制区域」を指定しているがぞれが市域全体の6割に達しており、府水害による崖崩れなどの被害がほとんど発生していない。そこで、宅地造成の状況とその効果について伺う。
    • これまで許可をうけ適法に造成された地区の面積は市域の約3割となる。これらの地域では崖対策や排水処理などを詳細に審査した上で許可を行っており、工事の際にも職員が現場で検査を行うなど、崖崩れや土砂の流出など地域の災害の防止に大きく貢献していると考える。引き続き、地権者や事業者と綿密に協議し、災害防止に向けた取組を着実にすすめていく。
  • 災害時の重要道路沿道の建築物に耐震対策
    • 建築物の耐震対策を平成25年の耐震改修促進法改正にあわせて、いち早く災害時の重要道路沿道の建築物に耐震診断を義務づけるなど取組を強化してきたが、民間建築物の耐震対策が遅れている。民間建築物の耐震化を促進するために、容積率などの各種規制緩和による余剰床の確保、マンション建替促進法による融資拡大など、開発が円滑にすすむような環境整備が必要と思うが見解を伺う。
    • 建物所有者への周知や改修工事費用の補助など引き続き取組をすすめるとともに、建替えについては、建築規制の緩和制度の活用や国の補助制度の導入等を含め、耐震性の確保に向けた取組を積極的にすすめていく。
  • 鉄道整備計画
    • 横浜環状鉄道の整備が未着手となっている。横浜市南西部(磯子区、金沢区、栄区)の高齢化、人口減少がすすむ中、地域の活性化に資する鉄道整備が不可欠であり、鉄道ネットワーク整備の考え方を伺う。
    • 横浜の発展を支えるため、東京方面と直結する広域的な鉄道ネットワークの整備、羽田空港や新幹線駅へのアクセスの強化が必要と考えるが、一方で市民の交通利便性向上や市政の一体化に加え、災害時の拠点間を結ぶ鉄道ネットワークの構築も重要であると考える。横浜環状鉄道など横浜の発展を支えるうえで必要な鉄道計画について引き続き交通政策審議会の答申に位置づけられるよう国へ働きかけていく。
  • その他
    • 全国都市緑化よこはまフェアについては一過性に終わらない事業継続性を、横浜環状北西線では首都圏の交通渋滞や災 害対応に資する基幹道路ネットワークの早期開業を、臨海南部地域(中区、磯子区、金沢区)の新たな戦略的産業クラス ター集積を、横浜の重要な成長戦略である観光MICE事業に関するムスリム諸国のインバウンド施策の充実について質 問を行いました。また、局別審査(消防局、環境創造局、文化観光局)を通じて市政課題の共有化と政策提言を行います。

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